◆ ユーザーは1億人以上?
…通信白書(1996年 1月現在のデータ)に掲載された、国別普及状況は下表のとおりで、経済規模や人口規模から見ると我が国のお寒い状況が一層如実となる。
すでに世界はインターネット時代に完全に突入。オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、そしてシンガポール、香港、台湾が次世紀の成長国か?
1996年 1月現在 ( )は順位 | ホスト数 (千台) | ホスト数/GNP (千台/10兆$) | ホスト数/人口 (千台/百万人) |
米国 | ( 1) 6055 | ( 3) 668 | ( 1)23458 |
ドイツ | ( 2) 453 | ( 8) 238 | ( 7) 5580 |
英国 | ( 3) 452 | ( 5) 433 | ( 6) 7800 |
カナダ | ( 4) 373 | ( 4) 649 | ( 4)12885 |
オーストラリア | ( 5) 310 | ( 2) 999 | ( 2)17527 |
日本 | ( 6) 269 | (13) 69 | (10) 2163 |
フランス | ( 7) 138 | (11) 107 | ( 9) 2393 |
ニュージーランド | ( 8) 54 | ( 1) 1200 | ( 3)15335 |
南アフリカ | ( 9) 48 | ( 7) 409 | (11) 1217 |
韓国 | (10) 29 | (12) 87 | (13) 665 |
台湾 | (11) 25 | (10) 112 | (12) 1200 |
シンガポール | (12) 23 | ( 6) 411 | ( 5) 7922 |
香港 | (13) 18 | ( 9) 169 | ( 8) 3095 |
メキシコ | (14) 14 | (14) 42 | (14) 151 |
タイ | (15) 4 | (15) 34 | (15) 69 |
◆ 進化するインターネット電話
…早い、早い。米国の情報通信革命、デジタル革命はもはや成長期に突入?
我が国の現状は電通が下記に指摘したように『発見途上』段階。
<平成8年のヒット商品のキーワードは『発見途上』>
96年1年間のパソコンの販売台数は750万台(見込み)。
急激な情報高度化にともない、これまで情報機器とは無縁だった人々までもが、電子 メールの打ち方やインターネットへの接続の仕方をはじめ、まったく新しい知識と技 術の習得に追われるようになった。
また、ある日突然町並みを変えてしまう巨大施設や一夜にして過去の記録を塗り替え てしまうミュージッシャンなどいまやあらゆるメディアの中で、人々の会話の中で、 こうしたニュースが話題にのぼらない日はない。
このような、デジタル化の波を筆頭とする新しい概念が絶え間なく登場する今日、生 活者は、一方でその新しさを享受するための「ためす」消費を行い、もう一方でこれ まで築き上げた叡智と照らし合わせる「みなおす」消費を行っているようだ。
バブル崩壊後の身の丈消費的な気運から、昨年の、突発的な事件・事故を背景とした 『自力本願』型の消費を経て、進むべき新たな方向を発見しようとしている生活者の 姿がそこにある。
「ためす」、「みなおす」。96年の生活者は、この2つの消費マインドを行き来し ながら、戸惑い、しかし確実に社会の変化に対応している。そして、やがて現実のも のとなる未来型生活への足固めを始めたのだ。
詳細は電通HPで
◆ 電話会社がインターネット
◆ CATVもインターネット
…我が国でもCATVの通信分野利用の様々な試みがなされている。但し、CATVそのものの普及が米国と大きく隔たっている我が国の現状(米国6500万加入、日本300万加入)では、商社や日本テレコムがいかに力を入れようとも所詮無理な話。
でも、無理なことを何でやるのだろう。老人福祉施設のように国や市町村からの補助金や何らかの利権でもあるのだろうか。
◆ インタラクティブTVの夢の跡
…先日、関西文化学術研究都市で平成6年7月より実施されている「新世代通信網パイロットモデル事業」を運営している「マルチメディア振興センター」を見学する機会があった。この時の印象がまさに「夢の跡」であった。
僅か2年間で旧式となった設備や、貧弱なサービス内容。そして当然ながらプアな利用状況。
反面この2年間の技術的進化や、インターネットの普及、デジタル衛星TVなど新メディアの登場がいかに急激であったかを物語っているとも言えるだろう。
因みに、約250世帯のモニターにビデオ・オン・デマンド(放送番組、映画等の動画毎月約300本、地域情報、生活情報等の静止画約1300画面)、CATV31チャンネル、テレビ電話、カラオケ、ゲーム配信などのサービスが提供されている。