========================================================================== おじさんのためのマルチメディア&サテライトマガジン ◆◆◆ おじさん瓦版 ◆◆◆ 第 005号 1998年07月21日発行 by マイクル渡辺 http://www.micle.co.jp/ ───────────────────────────────────── おじさん瓦版は、氾濫する情報洪水の中から厳選したマルチメディア(テレビ  *パソコン*電話)とサテライト(衛星)関連のニュースやトピックスを、毎  週、平易かつ簡明に解説してお届けいたします。 ========================================================================== <<もくじ>> ---◆先週のマルチメディアニュースから◆--- 01.関西セルラー等、CDMA方式携帯電話サービスcdmaOne開始 02.参院選、広告会社も奮戦。各党の中核代理店は? 03.NEC、家庭でのネット接続作業の一括支援サービス開始 04.渋谷で、電子マネー「ビザ・キャッシュ」の大規模実験始まる ---◆先週のサテライトニュースから◆--- 01.ディレクTV、会長交代 02.NTTの衛星インターネット子会社へソニーなど資本参加 03.CSデータ放送への参入希望ヒアリング結果 ========================================================================== ---◆先週のマルチメディアニュースから◆--- ───────────────────────────────────── ●関西セルラー等、CDMA(*1)方式携帯電話サービスcdmaOne開始  関西、九州、沖縄のセルラー3社は、新方式「CDMA」の携帯電話サービスを14日 から開始。加入増で音質が劣化しているドコモを意識し、限りなく肉声に近い音質 を最大の売り物に。基本料は現行より200円高い月額4,800円、通話料は据置。 今後全国でセルラーグループ各社と日本移動通信(IDO)が順次サービス開始。 (*1)CDMA(Code Division Multiple Access 符号分割多元接続方式) 米クアルコム社が開発したデジタル携帯電話の新方式で、従来のTDMA(Time Division Multiple Access 時分割多元接続方式)方式に比べ、音質が良い、高速 データ通信に適する、周波数利用効率が良い等が特長。 NTTはW-CDMAという別方式で2001年にサービス開始予定。 > NTTの開発したデジタル方式を採用せざるを得なかったが故に、新商品の投入で > 常にドコモの後塵を排し、さらに豊富な資金力と強力なブランド力にものを言わ > せたなりふりかまわぬ販売攻勢になすすべもなく後退、新規契約者シェアがわず > か3割に落ち込んでしまった携帯新電電各社。 > 数年前セルラーとIDOが参戦し、私もその最前線で戦ったアナログ方式の市場(*1) > では、NTTに勝った地域もあったのに。 > 夢よ再び!!セルラー・IDO連合軍の待ちに待った反撃が開始された。 > いろいろ言いたいこともあるが、先ずは両社にエールを贈ろう。   (*1)「おじさん徒然草」 http://www.micle.co.jp/akumu1.htm 過熱移動電話市場〜業界にしのびよる悪夢のシナリオ〜参照 ───────────────────────────────────── ●参院選、広告会社も奮戦。各党の中核代理店は?  今回の参院選は、浮動票獲得を狙い各党がテレビや新聞などにこれまでになく積 極的に広告を打ち、広告宣伝費は50億を超えた模様です。 各党の中核広告代理店は以下のとおり。 自民党(電通) 民主党(博報堂) 公明(アド電通東京) 自由党(電通アイ) 社民党(朝日広告社) さきがけ(第一企画) > 小沢さんのCMには本当に笑っちゃいましたネ。 > で、やはり自民党は電通、そして民主党は博報堂でした。 > 今後広告代理店の役割はますます高まり、メディア戦略が選挙結果を左右する日 > も近そうです。メディアリテラシー(*1)を磨き、イメージに惑わされることなく > 理念と政策をしっかり見極めることが必要です。 (*1)メディアリテラシー リテラシーとは読み書き能力のことです。したがってメディアリテラシーとは、マ スコミ報道や評論家の言動を鵜呑みにしないで、自分自身の価値観で物事の本質を 見極め、判断できる能力のこと。 ───────────────────────────────────── ●NEC、家庭でのネット接続作業の一括支援サービス開始  NECは、家庭でのインターネット接続に必要な機器をひとまとめにして接続作業 まですべてやってくれるサービス「B・Iトータルパック」を8月より開始。料金は パソコン本体と設定サービスなどの組み合わせで198,000円から。 サービスに含まれるのは、パソコン本体、ターミナルアダプタ(TA)、ISDNの契約取 次、BIGLOBEへの入会手続き、機器のセットアップ、設置工事、訪問によるパソコ ン操作・インターネット接続の説明。 > ハードを含めた総合サポートサービスはこれまで法人市場に限られていたが、 > NTTも「インターネットの出前」と銘打った同内容のサービスを開始するなど、 > 個人向にも開始された。一昨年来、メーカー、販売会社そしてベンチャー企業の > 多くが個人向けパソコン教室や家庭教師などのサポートビジネスを始めたが、実 > 態はどうなっているのだろうか。たぶん想像どおりだろう。 > パソコンを買ってインターネットに接続しただけでは何も出来ません。 > 法人の“業務”は定型化できますが、個人の“楽しみ方”は千差万別です。 > 彼らはわかっていません。だから、「おじさんの群」を開設しました。 ───────────────────────────────────── ●渋谷で、電子マネー(*1)「ビザ・キャッシュ」(*2)の大規模実験始まる  ビザ・インターナショナルが主導しカード会社、銀行、メーカーなど46社で構成 する「渋谷スマートカードソサエティー」が運営。来年10月まで行なわれ、その後 実用化に入る方針。スタート時は渋谷駅から半径1キロ以内の百貨店、飲食店、 ショッピングセンターなど約700店が参加。 (*1)電子マネー コンピュータを使って貨幣の授受をするために作られた現金と同じような働きをす るシステムで、主にICカード型とネットワーク型がある。 ICカード型は、プリペイドカードと使い方が似ているが、電話、電車賃など使途を 特定しない上、ICカードなどに金額を補充できるのが特徴。 (*2)「ビザ・キャッシュ」 国際カードVISAインターナショナルの提唱するICカード型電子マネー。 プリペイドカードのような使い捨て型、繰り返し利用できるリローダブル型、IC内 蔵キャッシュカードとVISAキャッシュの一体型、IC内蔵クレジットカードとVISAキ ャッシュの一体型の4種類がある。 > 昨年10月に神戸でスタートした同様実験の第二弾。 > 神戸(約600店参加)では、買い物件数:月平均4300件(1件当平均1867円)、 > リロード件数:月平均1060件(1件当平均10667円)等の結果だそうです。 > 件数的には不十分なものの、清潔指向(現金を扱わないため)のOLや老人(現金 > を数える手間がいらない)に意外と好評だったようです。 > 今回もカードを取り扱っていないマクドナルドや、大手コンビニが不参加(POS > システムが電子マネーを認識しないため)など、課題が多そうです。 > 普及にはまだまだ時間がかかりそうですネ。 ========================================================================== ---◆先週のサテライトニュースから◆--- ───────────────────────────────────── ●ディレクTV、会長交代  8月1日付けで現会長のギャレス・チャン氏が退任し、米本社の上級副社長ラリー ・ハンター氏が後任会長に就任。増田社長は留任。 米国や中南米でのディレクTV事業を陣頭指揮し、成功ノウハウを持つハンター氏を 迎え入れることで経営陣を強化し、CS市場での巻き返しを図る。 > 先回も書いたが、事態は果たして良い方向へ向かっているのだろうか。 > ディレクの株主構成は、米ディレクTVとCCC(カルチャー・コンビニエンス・ク > ラブ)(*1)がそれぞれ持ち株比率31.63%、松下電器、徳間書店が各9.04%、三菱 > 商事、三菱電機、宇宙通信、大日本印刷が各4.52%、オリックス0.41%、日本IBM > 0.17%。 > 今回の会長交代で増田氏のリーダーシップが更に低下し、ドライな米企業の戦略 > が前面に出てくるとしたら・・・ (*1)CCC(カルチャー・コンビニエンス・クラブ) 増田氏が創業。1000店舗を持つ我が国最大のレンタルビデオ・CDのチェーン店 「TSUTAYA」を全国展開 ───────────────────────────────────── ●NTTの衛星インターネット子会社へソニーなど資本参加  NTTサテライトコミニュケーションズにソニー、マイクロソフト等が出資し8月に 資本金を35億に増資。スカイパーフェクTVとの受信端末の共通化も発表。 出資比率はNTT36.5%、日本サテライトシステムズ33.5%、NTTデータ通信10%、 ソニー9%、マイクロソフト、伊藤忠テクノサイエンス各4%、日本IBM2%、 ソフトバンク1%。 9月に法人向け、12月に個人向け衛星インターネットサービス開始。 個人加入者の獲得目標は5年間で30万人。 > 日本のマルチメディア業界を、NTT、ソニー、マイクロソフトの3社が支配する構 > 図が着々と出来上がっていくような気がします。インフラやハード面は彼らに任 > せざるを得ないとしても、ソフトやコンテンツは我々ベンチャーの役割です。 > マイクロソフトそしてWindowsはもはやインフラですネ。 ───────────────────────────────────── ●CSデータ放送への参入希望ヒアリング結果  郵政省がディジタルCS放送を利用したデータ放送事業への参入希望ヒアリング結 果を公表。スカイパーフェクTV希望事業者が8社(提供予定番組数17)で、電子新 聞、新譜音楽CD、天気予報・交通情報、視聴者へのアンケートやリクエスト受け付 けなどの番組を提供する計画。 ディレクTV希望事業者は1社(同2)で、生活情報と金融・証券情報の提供を計画。 > 現在試験放送中のSKY PerfecPCでは、日刊ゲンダイ(電子新聞)、インプレス( > パソコンソフトのダウンロード)、Yahoo!JAPAN(おすすめサイト紹介)の他、 > CDの新譜サンプルや競艇レース映像などが放送されています。 > 本番もこんなレベル。あまりに寂しいです。情けないなぁ。 ========================================================================== ◇このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利用して発  行しています。(http://www.mag2.com/)  配信の停止や配信先の変更は、次のページでお願いいたします。 http://www.micle.co.jp/kawara.htm ◇バックナンバーも上記URLでご覧いただけます。 ◇おじさん瓦版の全文または一部の文章を許可無く転載することを禁じます。 ───────────────────────────────────── ◆◆企画・制作・発行 マイクルコーポレーション◆◆ 代表取締役 渡辺朝雄 asao@micle.co.jp 〒231-0011 横浜市中区太田町5-69 山田ビル406 TEL:045-226-1597 FAX:045-226-1598 ==========================================================================