==========================================================================      ◆◆◆ 電網かわら版『必読!マルチメディア』 ◆◆◆            第 038号 1999年 3月16日発行      〜総配信数 1,360部 Thanks!〜 ───────────────────────────────────── 氾濫する情報洪水の中から厳選したマルチメディア(テレビ*パソコン*電話)と  サテライト(衛星)関連のニュースやトピックスを、平易かつ簡明に解説してお  届けいたします。   by マイクル渡辺 http://www.micle.co.jp/mura.htm ========================================================================== <<お知らせ>>  電網かわら版をご購読いただきありがとうございます。  読者アンケート、開設準備中の「電網企画会社マイクルプラン」、「まぐまぐ」 の読者アドレス非公開(記事参照)等を鑑み、来月より“登録購読&カンパ制”へ移 行させていただきます。  属性や購読理由など簡単なアンケートにご協力いただいた方々、及び「電網企画 会社マイクルプラン」ご参加メンバーには、これまでと同様の電網かわら版を配信 いたします。無料購読も可ですが、できれば“カンパ”及び「マイクルプラン」へ のご参加をお願いしたいと思います。  これにともない現在の「まぐまぐ」「Macky!」での配信は、目次や記事の一部を 抜粋した“抄録版”に切り替える予定です。  次号以降、詳細をご案内させていただきますので、よろしくお願いいたします。 <<もくじ>> ---◆最近のマルチメディアニュースから◆--- 01.「まぐまぐ」、今月末で読者メールアドレスを非公開に 02.IDO、「cdmaOne」を4月14日よりサービス開始。全国ネットワーク完成へ 03.意外に根強い?ローテク需要  ・リクルート、医薬品情報を24時間FAXで提供  ・パソコンは万能選手だが、身銭切ってワープロ買う人も  ・デジカメ普及へハードル。画質にこだわりニーズつかめず ---◆最近のサテライトニュースから◆--- 01.スカイパーフェクTV、ソニー主導で経営体制見直しへ 02.ディレクTV、競馬・競輪チャンネル拡充。何時の間にかアダルトも ========================================================================== ---◆最近のマルチメディアニュースから◆--- ───────────────────────────────────── ●「まぐまぐ」、今月末で読者メールアドレスを非公開に  http://www.mag2.com/misc/hikoukaiikou.htm  http://www.mag2.com/misc/19990226matome.htm  「まぐまぐ」利用者はすでにご存知のことと思うが、来月から読者メールアドレ スが発行者に非公開となる。  先月、この件に関するアンケート調査が唐突に実施された。発行者向け「読者一 覧機能」が悪用されたためという理由である。結果は予想どおり、概ね読者は7割 が非公開に賛成、逆に発行者は7割が公開に賛成であった。  発行者・読者双方のネット上の議論や意見も踏まえ、最終判断した。 >  利用発行誌:6,850、総読者登録:906万、機関誌配信:104万。 >  97年1月のサービス開始以来僅か2年で、「まぐまぐ」は巨大システムに急成長 > した。我国の電子メール普及に「まぐまぐ」の果たした役割は限りなく大きい。 > 誰もが簡単に、しかも無料でメールマガジンを発行・購読できる仕組みを考案し、 > ここまで育ててきた深水氏始め、スタッフの労苦に深く感謝したい。 > >  さて、この件に関しては、今でもネット上で熱い議論が交わされている。 >  (メルマガ専門検索サイト「Yomimono Search」のメルマガ交流Board!等) >  http://www6.big.or.jp/~core47/bbs1/bbs.cgi >  基本的に私も多くの発行者と同様、アドレス公開に賛成であり、非公開への移 > 行は極めて残念である。今後かわら版を“登録購読制”に移行し、「まぐまぐ」 > や「Macky!」ではなく、いささか面倒ではあるがメールソフトのBCC機能を使った > 直接配信に切り替えるのも、この変更のためである。 >  読者のメールアドレス1件1件が私の財産であり、読者の姿が全く見えないので > は、かわら版発行の意義は薄れる。 > >  最近、ネットや電子メールの負の側面や危険性が過度に喧伝されるが、他のメ > ディアも全く同様である。要は利用者次第であり、伝言ダイアル事件の被害者の > あまりの無知さは滑稽ですらある。 >  ネット社会の公器とも言える存在に成長した「まぐまぐ」には、システム運営 > 者としての自らの危険性を安易に回避するのではなく、読者のネットリテラシー > の啓蒙や、これを高める新たな仕組み作りにチャレンジして欲しかった。 ───────────────────────────────────── ●IDO、「cdmaOne」を4月14日よりサービス開始。全国ネットワーク完成へ  http://www1.mediagalaxy.co.jp/ido/new/news/990310-1.html  http://www1.mediagalaxy.co.jp/ido/new/news/990310-3.html  日本移動通信(IDO)は、新タイプの携帯電話「cdmaOne」を首都圏、中部圏で4月14 日から開始する。提携するDDI系セルラーは、関西・九州・沖縄の3社がすでに昨年7 月からサービスを開始、中国・北陸・四国は今月18日に、東北・北海道もIDOと同時 にサービス開始、「cdmaOne」の全国ネットワークが完成する。  新サービスは音質がよく、データ通信が高速な他、国際ローミングにより海外で も使える。利用料金は、一定の無料通話時間をパックにした“定額制”を採用、月 4,500円から月32,000円まで4タイプ設定した。  先月ドコモが始めた「iモード」と同様、携帯電話だけでインターネットなどが利 用できる、WAP対応サービス「EZアクセス」も開始する。 >  一昨年来、携帯電話市場はNTTドコモの一人勝ちが続き、シェア57%と独占状態 > にある。巻き返しの有力手段がないまま、ドコモの独走を指を咥えて見守らざる > を得なかったIDO・DDI連合。切り札「cdmaOne」の全国ネットがようやく整う。 >  先行したセルラーの状況については、かわら版でも数回取り上げたが、その戦 > 略は明らかに失敗であった。 >  005号「関西セルラー等、CDMA方式携帯電話サービスcdmaOne開始」 >  http://www.micle.co.jp/kawara005.txt >  008号「新携帯電話サービスcdmaOneの出足は目標下回る」 >  http://www.micle.co.jp/kawara008.txt >  017号「cdmaOne純増1万台届かず。中国・北陸セルラー、サービス開始延期」 >  http://www.micle.co.jp/kawara017.txt > >  満を持していたIDOはどうだろうか。DDIとの連携はうまくいっているのだろう > か。感ずるままに2、3検証してみたい。 >  まずCM。ドコモの広末涼子に対し、ドコモのお古の織田裕二。奇を衒ったつも > りだろうが、表現内容に具体性が欠け、ユーザーには狙いが解らない。 >  『いい音先取りキャンペーン』『1000万人チャレンジ携帯試聴選挙』と名づけ > た販促キャンペーンも、使い古されたアイデアばかりで新鮮味がない。 >  http://www1.mediagalaxy.co.jp/ido/new/news/990310-2.html >  定額制の料金設定は良いが、32,000円とは。ビジネス使用を想定しているよう > だが、今の市場環境は明らかに若者主体。エコノミーの4,500円は従来サービスや > 他社と比べて高く、音質の良さで金が取れるとも思えない。 >  データ通信も、名称や料金設定などIDOとDDIのサービス内容がかなり異なる。 > 連携が上手く行っているとは言い難いようだ。 >  巻き返しなど到底無理!! > これが私のいたIDO(@_@)。一体、どうなっちゃったの(>_<)。 ───────────────────────────────────── ●意外に根強い?ローテク需要  パソコン、デジカメ、インターネット・・・、世はハイテク機器やサービスが花 盛り。どっこい、ローテクも捨てたものではない。むしろハイテクに伸び悩みも。 ということで最近のトピックスから幾つかご紹介。 ◆リクルート、医薬品情報を24時間FAXで提供  http://www.recruit.co.jp/fnx/service_guide/index.html(情報未掲載)  リクルートと日本薬剤師会は、医薬品情報を24時間FAXで取り出せるサービスを開 始した。リクルートの自動音声応答FAXから、薬局勤務の薬剤師が簡単に情報を取り 出せる仕組みで、情報利用料は無料。製薬会社から徴収する情報掲載料を収入源と し、初年度40社の参加、2万人の利用を見込む。(日経産業新聞3月10日付記事より) ◆パソコンは万能選手だが、身銭切ってワープロ買う人も  パソコンの1人1台体制が進み、オフィスからワープロが駆逐された。文書入力や 編集などの使いやすさはワープロが上。操作に馴染めず、今更会社にも言えず、や むを得ず身銭を切って使い慣れたワープロを買う。書類管理も従来の方が数段早く、 ペーパーレスは進まない。スケジュール管理も、紙の手帳の方が機動力は高い。  ハイテク製品が台頭した分野でも、しぶとく生き残っている製品は多い。機械式 時計や万年筆のように、精緻な機械技術や書き味などアナログ的魅力を再評価する 人が増え、人気が復活してきた商品もある。(日経産業新聞3月11日付記事より) ◆デジカメ普及へハードル。画質にこだわりニーズつかめず  高画質化を売り物に、急成長を続けるデジタルカメラ市場。その一方で撮影した 画像データのプリントサービスや利用方法の普及は遅れ、購買層もPCユーザー以外 への広がりが今一つ。画質優先で開発を進めてきたメーカー自体がユーザーニーズ をつかみきれていないため。  デジタルコンテンツの有力ツールとして、銀塩写真的発想を転換、デジタルの特 長を生かしたユニークな利用法が市場拡大の鍵。(日経産業新聞3月12日付記事より) >  かわら版027号で「廃れない電話の威力!米国企業の活力維持はボイスメールや > 電話会議」を取り上げた。 http://www.micle.co.jp/kawara027.txt >  電話やFAX、ワープロやアナログカメラ・・・。こなれた技術や市場が創る、使 > い慣れた製品やサービスがまだまだ健在のようだ。 >  本来ハイテクは、従来成し得なかった新機能やサービスを可能にするものだが、 > 従来製品をより使いやすくしたり、より低コストで生産できるようにするための > ものでもある。 >  急速に進む半導体やコンピュータ技術に、市場やユーザーは戸惑い、乖離は拡 > 大する。昨今の我国のマルチメディア業界の停滞はこれが主因。 >  ブレークスルーは「Joyful」「Simple」「LowPrice」の実現に他ならない。 ========================================================================== ---◆最近のサテライトニュースから◆--- ───────────────────────────────────── ●スカイパーフェクTV、ソニー主導で経営体制見直しへ  スカイパーフェクTVは、4月1日付で経営体制を見直しする。現会長でソニー出身 の卯木肇氏(68)が社長に就き、伊藤忠商事出身の三田宏也社長(65)が会長に退く他、 組織もスリム化する。  合併から1年、加入者は伸び悩み、2月末で107万と予想を下回る。黒字化の目安と なる200万に遠く及ばず、ピーク時の累損は600億に達する見込み。2000年12月には 強敵のBSデジタル放送も始まる。経営安定へ向け、“コストカッター”の異名を取 る卯木氏の手腕が通用するか、ソニー主導の経営体制の真価が問われる。 (日経産業新聞 3月8日付記事より) >  かわら版034号「ディレクTV新体制発足、松下の関与は及び腰?」でディレクの > 新経営体制について取り上げた。 http://www.micle.co.jp/kawara034.txt >  今回のスカパー新経営体制は、記事の見出しに「BSにらみ基盤固め。ソニーの > 決意明確に」とあるように、BSに比重を掛けるライバル松下に対抗し、CSに賭け > るソニーの戦略を反映したものに他ならない。 >  プレステ2の驚異的性能発表に引き続き、先週はSMEなど3社の100%子会社化や、 > グループ従業員の1割、1万7千人の削減など、エレクトロニクス事業の強化・再編 > を軸にした抜本的組織改革とリストラ計画を発表したソニー。 >  ゲーム、音楽、映像・・・豊富なコンテンツを配信するインフラは多チャンネ > ルのCSが適しているとの判断だろう。 >  社長交代は、1年前の合併時の暗黙の了解事項とのことだが、伊藤忠始め、受信 > 機の会員制レンタルを始めるソフトバンクや、BSにも参入するフジテレビなど大 > 株主の思惑が微妙に食い違い、内部は必ずしも一枚岩ではないようだ。 >  スカパーの成否が、ソニーのメディアビジネスの鍵を握るに違いない。 ───────────────────────────────────── ●ディレクTV、競馬・競輪チャンネル拡充。何時の間にかアダルトも  http://www.directv.co.jp/press/news/0223.html  http://www.directv.co.jp/press/news/0311_2.html  ディレクTVは、競輪専門チャンネルだけで構成する「ケイリンパック」を4月1日 より7から10チャンネルに拡充する。これで同社の公営競技(競馬、競輪、競艇、オ ートレース)チャンネルは合計19に。  また「南関東地方競馬チャンネル」で、リモコン操作だけで手軽に楽しめるデー タ放送サービス「インタラクTV」を4月12日より開始する。馬体重やオッズ等がリア ルタイムに表示され、レース中継を見ながら随時必要データを呼び出し、電話投票 をするといった楽しみ方ができる。 >  競輪や天気予報に加え、「インタラクTV」対応チャンネルが増えた。中央競馬 > に導入されれば、私もこのチャンネルを即申し込むだろう。公営競技ファンにと > っては、非常に便利なサービスである。 >  さて、上記のようにギャンブル関連チャンネルの拡充が目に付くが、何時の間 > にかアダルトチャンネルも13に増えていた。スカパーもギャンブルは8つだが、ア > ダルトは11チャンネルに増え、番組表を見ると、これ以外にも映画チャンネルな > どで随時アダルト番組を放送しているようだ。 >  ビデオやQ2、そしてインターネットに見られるように、新メディアの普及にア > ダルトが有効・不可欠なのは言うまでもないが、これらのチャンネルはいずれも > 似たり寄ったりの番組内容(多くはアダルトビデオ)で、あまりにも芸が無さ過ぎ > る。星の数ほど無数にあるネット上のアダルトサイトは、常に厳しい生存競争に > さらされている。生き残った著名サイトの充実ぶりはCSの比では無い。 >  CS関係者よ、もっとインターネットを勉強せよ!! 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