==========================================================================      ◆◆◆ 電網かわら版『必読!マルチメディア』 ◆◆◆            第 066号 1999年10月12日発行        〜総配信数 1,590部(含抄録版) Thanks!〜 ───────────────────────────────────── 氾濫する情報洪水の中から厳選したマルチメディアやインターネット、衛星関  連のニュースやトピックスを、平易かつ簡明に解説してお届けいたします。       by マイクル渡辺 http://www.micle.co.jp/plan/ ========================================================================== <お知らせ>  電網かわら版をご講読いただきありがとうございます。  サーバーのシステム変更により、明日(13日 水)から数日、××@micle.co.jp宛 メールの送受信ができなくなります。ご迷惑をおかけしますが、緊急連絡等は下記 アドレスもしくはTELorFAXにてお願いいたします。  micasao@ba.mbn.or.jp  これに伴い、来週号のかわら版は休刊させていただきます。 <もくじ> ---◆最近のマルチメディアニュースから◆--- 01.家庭向け高速インターネットの話題から(2)  ・タイタス、CATVインターネットのソリューション事業開始  ・三井物産など、ADSLインターネットの提供を目指し協議会設立 02.NTT、ISDN向け新割引サービス「i・アイプラン」開始 03.アップル、新iMac発表。iBookと併せ16日より国内発売開始 04.2010年の移動電話市場は、8000万台加入に 05.自動車メーカーなど、ITSの一環として緊急通報サービス会社設立 06.住所から観光・物産情報検索、大日本印刷が実証実験開始 ---◆最近の衛星関連ニュースから◆--- 01.NTT-SC、衛星インターネット「Mega Wave」を、IPマルチキャスト対応へ ========================================================================== ---◆最近のマルチメディアニュースから◆--- ───────────────────────────────────── ●家庭向け高速インターネットの話題から(2) ◆タイタス、CATVインターネットのソリューション事業開始  http://www.allnet.ne.jp/partnership/release.html  http://nnb.nikkeibp.co.jp/nnb/NEWS/19990928001.html  CATV大手タイタス・コミュニケーションズは、日本シスコシステムズ、伊藤忠テ クノサイエンス(CTC)と提携、CATV事業者向けインターネットサービス&ソリューシ ョン事業「ALLNET(オールネット) Partnership」を開始した。  同社がこれまで蓄積してきたシステム構築、ネットワーク管理、ユーザー・サポ ートなどのノウハウや設備を他のCATV事業者に提供、ノウハウがない事業者でも簡 単にCATVインターネットサービスを実現できる。  調布、市川など関東地域から事業を展開、順次エリアを拡大全国30社規模でのサ ービス展開を目指す。 ◆三井物産など、ADSLインターネットの提供を目指し協議会設立  http://www4.nikkeibp.co.jp/NCC/ncctop10/f_ncc995.html  ADSL(非対称デジタル加入者線、既設の電話用回線を使って高速データ通信を可能 とする技術)により、格安・定額のインターネットサービスの実現を目指す「DSLア クセス基盤協議会」が発足した。三井物産が呼びかけ、KDD、DDI、日本テレコム、 IIJ、AOLジャパン、富士通など通信事業者やプロバイダーなど計15社が集まった。  サービスの基盤となるシステムの検討や、NTTとの交渉などを共同で行ない、実現 の見通しが立てば、共同で新会社を設立してサービスを提供する。 >  CATV、衛星、無線、そしてFTTH(光ファイバー)にADSL(既存電話回線)…、家庭 > 向け次世代高速インターネットの主役の座を巡る各インフラの動向については、 > かわら版でも幾度となく取り上げて来た。これら固定回線網に加え、移動回線網 > も次世代携帯電話(IMT-2000)により、虎視耽々とその座を狙っている。 >  最近の主な記事は以下のとおり。 > > 059号「ソフトバンク、東電・マイクロソフトと合弁でネット通信サービス会社 >    設立」 http://www.micle.co.jp/kawara/kawara59.txt > 058号「家庭向け高速インターネットの話題から」 >    http://www.micle.co.jp/kawara/kawara58.txt > 052号「ソニーが通信事業に本格参入、無線回線でデータ通信サービス提供」 >    「AOL、ヒューズとの提携を強化、衛星でCATVに対抗」 >    http://www.micle.co.jp/kawara/kawara52.txt > 049号「誰が日本のCATVを救うのか?」 >    http://www.micle.co.jp/kawara/kawara49.txt > 046号「デジタル家電、インフラの本命は衛星orCATV?」 >    http://www.micle.co.jp/kawara/kawara46.txt > 034号「無線ネット覇権を巡る合従連衡、第二次ネット戦争に突入?」 >    http://www.micle.co.jp/kawara/kawara34.txt > 033号「ネット時代の市内網を征するのは地域会社or長距離会社」 >    http://www.micle.co.jp/kawara/kawara33.txt ───────────────────────────────────── ●NTT、ISDN向け新割引サービス「i・アイプラン」開始  http://www.ntt-east.co.jp/shop/annai/ip/ip-k.html  http://www.ntt-west.co.jp/shop/catalog/ip/ip-k.html  NTTは、ISDN向け新通話料割引サービス「i・アイプラン」を開始した。登録電話 番号(1つ)への通話が、一定額までかけ放題となる。ISDNテレホーダイ(23時〜翌朝 8時まで、2400円で使い放題)との違いは、利用時間帯の限定がない点。平日昼間で も、土日でも自由にかけられる。  料金プランは、1).月額1200円を支払うと3000円分(平日昼間で15時間相当)使える 「アイプラン1200」と、2).月額3000円で7500円分(同37時間半相当)使える「アイプ ラン3000」。利用可能分を超えた場合は、通常料金(平日昼間3分10円等)がかかる。  従来のISDN割引サービスの内併用できるのは「エリアプラス」のみで、「テレホ ーダイ」や「タイムプラス」とは併用できない。 >  先週金曜日の朝刊に「i・アイプラン」の15段(片面前面)広告が掲載された。 > マイクルはこれまで、自宅もオフィスも「タイムプラス」を利用、先月の告知時 > にも変更しようと思ったが忘れていた。広告に喚起され116に電話した。 >  3名の女性オペレーターが応答したが、対応は3名とも違っていた。 >   1.電話連絡だけで直ちに変更(通話先明細については一言もふれず) >   2.通話先明細の変更書類を受領後、変更 >   3.直ちに変更するが、後日変更書類の提出要 >  NCC各社は、一安心といったところだろう。(まだまだ付け入るスキがある!) ───────────────────────────────────── ●アップル、新iMac発表。iBookと併せ16日より国内発売開始  http://www.apple.co.jp/news/1999/oct/07imac.html  http://www.apple.co.jp/news/1999/oct/07ibook.html  http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/article/991007/apple.htm  アップルは、昨年8月の発売以来、大ベストセラーとなった「iMac」をモデルチェ ンジした。国内販売開始は新ノートパソコン「iBook」と同様10月16日。  ラインナップは「iMac(118,000円)」「iMac DV(148,000円)」「iMac DV Special Edition(178,000円)」の3機種。  セールスポイントは、透明度を増したデザイン、冷却ファンを持たない世界一静 かなデスクトップPC、ダイナミックな新サウンドシステム、ワイアレスコミュニケ ーション「AirPort」など。上級機種はDVDドライブを搭載、家庭でフルスクリーン で高解像度のDVDムービーを楽しんだり、ビデオ映像編集が簡単にできる。 >  マイクルの志向するビギナーPCとは異なるものの、またもやさすがアップル! > と感嘆せざるを得ない。 >  我国メーカーのPCも、似たような性能・機能やコンセプトを持つ機種が無くは > ないが、基本性能、各種機能、そしてデザイン、価格、どれをとっても優れ、し > かもバランスの取れた機種は皆無である。 >  気になるのは、商品力が強いが故に陥りやすい、独善的なマーケティング戦略 > のみである。 ───────────────────────────────────── ●2010年の移動電話市場は、8000万台加入に  http://www.icr.co.jp/newsletter/trend/data/1999/d99007.html  http://www4.nikkeibp.co.jp/NCC/ncctop10/f_ncc972.html  電気通信技術審議会は、2010年の移動通信サービスの加入数が8100万(うち65%程 度が次世代移動通信「IMT-2000」)に上るという予測を発表した。1997年の予測では 2000年の加入数を4280万〜4730万、2010年には5990万〜6620万としていたが、本年9 月末の加入数が5194万と、予測を遥かに超えたため上方修正した。  また、NTTドコモの立川社長は先月の講演で、2010年の移動通信市場を8000万加入 と予測するとともに、将来ビジョン「MAGIC」などドコモの企業方針を示した。  2010年には、自動車はじめ自転車、船、パソコン、自動販売機などモバイル関連 すべてが潜在ユーザーとなり、国内の潜在総マーケット規模は3億6000万に拡大する とし、モバイル技術をベースとした認証システムや位置情報システム、同時通訳機 能を備えたテレビ電話、無線を活用した自然環境監視システムなどにも言及した。 >  携帯電話がここまで普及するとは、マイクルにとって全く予想外の出来事であ > る。反面、ポケベルやPHSなど競合商品はその犠牲となり、直接の関連は薄いもの > の、固定電話網のインターネット対応は各国に大きく遅れた。CATVや衛星など次 > 世代高速通信網の遅れはさらに大きい。 >  本来、市場や技術の将来動向を見据えるとともに、各国の国情に見合ったビジ > ョンを構築、それを政策に反映させるのが行政当局の役割である。しかして我国 > は、縦割り行政と護送船団方式により、行政指導の名の下で、既存業界の利益を > 代弁した保護行政(一面では参入規制)が長らく行われてきた。もちろん民間企業 > の自由競争に全て委ねておきさえすればよいと言うのではない。欧米も保護すべ > き所はきちんと保護している。 >  NTTが分離・分割され、放送デジタル化が迫った今こそ、個別分野毎ではなく、 > 通信・放送を統合した次世代インフラの将来ビジョンが喫緊に求められている。 >  悲しいかな、現状のお役所にはその役目を期待できそうにない。 ───────────────────────────────────── ●住所から観光・物産情報検索、大日本印刷が実証実験開始  http://www.dnp.co.jp/jis/news/99/991004.html  大日本印刷は、GIS(地理情報システム)技術の活用により、住所や観光地名、緯度 ・経度などの入力により、自治体がネット上で提供する観光・物産関連情報を簡単 に検索・表示するシステム「ロケーションファインダー」の実証実験を開始した。  現在、全国約3200の自治体の半数以上が提供している情報の大部分は、URLがわか らない、サーチエンジンで検索しても表示リストが多すぎるなど、必要情報の入手 に手間がかかり、あまり活用されていない。  当面は無料サービスとし、今後携帯電話やPDA、カーナビなどと連携したシステム への採用を目指す。 >  意図はよくわかる。但し現在の提供コンテンツそのものの多くはユーザーの欲 > するコンテンツに値しないものだということ、そしてコンテンツはどうすれば上 > 手く活用できるか等々を、本当に理解しているのだろうか。 >  GISには多いに興味をもっている。大日本印刷がこんなレベルとしたら、ビジネ > スチャンスはまだまだ十分にあるだろう。 ───────────────────────────────────── ●自動車メーカーなど、ITSの一環として緊急通報サービス会社設立  http://www.toyota.co.jp/News/1999/Sep/nt99_154.html  トヨタ、日産、松下通工、NEC、NTTコム、NTTドコモなどメーカー・通信事業者な ど40社は、交通事故や急病時などの緊急時に携帯電話で自動通報する新会社「日本 緊急通報サービス」を設立した。ITS(Intelligent Transport Systems 高度道路交 通システム)実現に向けての一環として、来春のサービス開始を目指す。  通報の発信された位置や車両情報(車種・色・ナンバー等)など救急救助活動に必 要な情報が、最寄りの警察、消防本部などに伝達される。 >  カーナビ向け情報サービスを提供する下記のトヨタ・日産・ホンダ・ベンツの > システムは各社異なっている。また、ITS関連も、建設、警察、運輸など各省庁が > 主導するシステムが並立している。 >  「VICS(道路交通情報通信システム)」が普及しないのは、こうした業界とお役 > 所の体質にも要因がある。ITS実現には、今回のように業界一体となった取り組み > が不可欠である。 > > ・(財)道路新産業開発機構「ITS website」 http://www.hido.or.jp/ITS/ > ・「VICS」           http://www.vics.or.jp/ > ・モネ(トヨタ)        http://www.tms.ne.jp/ > ・コンパスリンク(日産)    http://www.compasslink.ne.jp/cplweb/ > ・インターナビシステム(本田) http://www.internavi.ne.jp/ > ・ITGサービス(ベンツ) >    http://www.mbj.mercedes-benz.com/showroom/itgsecal/itgs.html ========================================================================== ---◆最近の衛星関連ニュースから◆--- ───────────────────────────────────── ●NTT-SC、衛星インターネット「Mega Wave」を、IPマルチキャスト対応へ  http://www.megawave.ne.jp/topics/topics_31.html  http://www4.nikkeibp.co.jp/NCC/ncctop10/f_ncc982.html  NTTサテライトコミュニケーションズ(NTT-SC)は、衛星インターネットサービス 「Mega Wave」の会員向けに、IPマルチキャスト技術によるストリーミング(動画や 音声のリアルタイム再生)コンテンツの配信サービスを開始した。  IPマルチキャストとは、大量のデータを複数ユーザーに効率よく送信する技術。 衛星回線の広帯域性と組み合せることにより、高速かつ速度保証した配信が可能と なり、高画質コンテンツを途切れることなく楽しめる。  Jストリームのライブ中継など、コンテンツプロバイダーの協力を得て、配信サ ービスを提供する予定。 >  NTT-SCとMega Waveについては、設立・サービス開始以来、かわら版でも順次取 > り上げウォッチして来たが、1年にもなるというのにパッとしない。 >  期待しているのになぁ。 > > 012号「NTTサテライト、衛星インターネットサービスを12月よりスタート」 >    http://www.micle.co.jp/kawara/kawara012.txt > 021号「NTTサテライト、プロバイダー8社と業務提携」 >    http://www.micle.co.jp/kawara/kawara021.txt > 031号「衛星インターネットMega Waveサービス開始」 >    http://www.micle.co.jp/kawara/kawara031.txt > 042号「衛星インターネットMega Wave、月額3,980円の定額制に」 >    http://www.micle.co.jp/kawara/kawara042.txt ========================================================================== ◇電網かわら版『必読!マルチメディア』は、「読者登録&カンパ制」メールマ  ガジンです。電網企画会社「マイクルプラン」加入メンバー、及び読者登録メ  ンバーにマイクルより直接配信しています。 ◇配信の停止や配信先の変更は、下記メールアドレス宛ご連絡下さい。  wata@micle.co.jp ◇バックナンバーは下記URLでご覧いただけます。  http://www.micle.co.jp/plan/kawaraban.html ◇電網かわら版『必読!マルチメディア』の全文または一部の文章を、許可無く  転載することを禁じます。 ───────────────────────────────────── ◆◆企画・制作・発行◆◆ マイクルコーポレーション http://www.micle.co.jp/ 代表取締役 渡辺朝雄 asao@micle.co.jp 〒231-0011 横浜市中区太田町5-69 山田ビル406 TEL:045-226-1597 FAX:045-226-1598 ==========================================================================