**********************************************************************      ■□■ 電網かわら版『必読!マルチメディア』 ■□■           第 081号 2000年 2月15日発行         〜総配信数 1,650部(含抄録版) Thanks!〜 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  インターネット、情報通信、放送関連の話題を、氾濫する情報洪水の中から  厳選、平易かつ簡明に要約・解説してお届けします。             by マイクル渡辺 http://www.micle.co.jp/plan ********************************************************************** 【最近のマルチメディアニュースから】 01.“地域”関連の話題から  ・角川、地域ポータルサイトの新会社設立へ  ・CSK、ドリームキャストを使った地域・家庭情報化実験開始  ・「ネット版折り込みチラシ」で、地域情報を毎朝メール配信 02.中高年層はネット端末で。NTT-ME「わくわくステーションパック」発売 03.カセットからMDへ。次はスティックorカード?  ・携帯型MD、カセットを抜く  ・ガム(スティック)が勝つか、切手(カード)が勝つか 【お勧めホームページ、メルマガ】 01.総合企業情報サイト「ComTrack」と「週刊ComTrack」 ********************************************************************** 【最近のマルチメディアニュースから】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●“地域”関連の話題から ─────────────────────────────────── ○角川、地域ポータルサイトの新会社設立へ  http://walkers.channel.or.jp/ (Walkers Net 情報未掲載)  角川書店は月内にも新会社を設立し、全国主要40都市の「地域情報ポータル サイト」の運営を開始する。地域に根差した情報を発信するとともに、チケッ トや地元専門店の物品なども購入できるようにする。地域毎のネット広告を展 開する他、雑誌「Walker」シリーズとも連動した多メディア展開を加速する。  新会社名や、出資企業などは未定だが、コンテンツ関連企業やチケット関連 企業など幅広い業界から出資を募る方針。 ─────────────────────────────────── ○CSK、ドリームキャストを使った地域・家庭情報化実験開始  http://www.csk.co.jp/news/2000003.html (プレスリリース)  CSKは、セガのゲーム機「ドリームキャスト」を使い、通産省から受託した 「次世代家庭用情報端末を用いた地域・家庭情報化支援システム」開発に関す る実証実験を、北千里、神戸など関西地区で実施する。  期間は、2月1日〜8月31日まで。インターネット接続やボイス・メールの送 受信、ネットを経由したテレビカメラでの対面通信販売、CATV網を利用した動 画配信などを体験してもらう。  主婦や高齢者を中心にモニターを公募、ドリームキャストにCCDカメラやマ イクを搭載した“情報端末”を550世帯に無償配布する。端末は全ての操作が 音声やゲーム・パッドで可能なため、パソコンのキーボードに慣れていない人 にも使いやすいという。 ─────────────────────────────────── ○「ネット版折り込みチラシ」で、地域情報を毎朝メール配信  http://www.netleaf.ne.jp/ (ネットリーフ)  (株)イソラ・コミュニケーションズは、首都圏を対象とした地域特化型の生 活情報配信サービス「ネットリーフ」を2月下旬より開始する。  市区ベースに分類された167の地域と、20項目のジャンルに分けられた情報 が、受信者の好みに応じてパーソナライズされ、「ネット版折り込みチラシ」 として、毎朝メールで配信される。  ストアーの安売やバーゲン情報、レストランの開店や新メニュー、地域イベ ントなど、情報の収集は投稿が主体。利用は受発信とも無料で、広告収入での 運用を想定している。 ─────────────────────────────────── ----☆マイクルの視点☆----  マイクルの目指すビジネスは「情報リテラシー向上による、地域コミュニテ ィ復興と新産業創出」である。キーワードは“リテラシー”と“地域”。  その第一ステージとして、昨年「ビギナーパソコン」を企画したが、中断の 止むなきに到っている。壁はあまりに大きかった。第二ステージで「キオスク 端末」、第三ステージで「ネット端末」と、いずれも“ハード”をベースとし た事業企画を想定していたが、修正せざるを得ない。  反省を踏まえて、マルチメディアビジネスの原点に戻ると、今最も遅れかつ 不足しているのは、やはり“(提供の仕方を含めた)コンテンツ”。いずれ、コ ンテンツをベースとした事業企画に再チャレンジするつもりである。  さて、最近“地域”をテーマとした新ビジネスや新サービスの話題が増えて いる。ネット版電話帳「インターネットタウンページ」や、地図&地域情報サ イト「マピオン」は、不満を抱きつつもそれなりに優れたサイトと思う。  マイクルがブラウザーの「ホーム」に設定しているasahi.comにも、いつの まにか「mytown地域asahi.com」という、全国紙の地方版に相当するサイトが スタートしていた。  「インターネットタウンページ」 http://itp.ne.jp/  「マピオン」 http://www.mapion.co.jp/  「mytown地域asahi.com」    http://www.asahi.com/paper/special/mytown/index.html#top  角川は“全国主要40都市”というのが気に要らないし、CSKは“ドリームキ ャスト”を端末に選んだ点、そしてネットリーフは情報の収集を“投稿”に頼 る点など、検討の不十分さや課題が目に付くものの、“地域”に焦点を当てた 新企画の登場は喜ばしいことである。  マイクルも、反面教師として大いに参考にさせてもらう。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●中高年層はネット端末で。NTT-ME、「わくわくステーションパック」発売 http://www.ntt-me.co.jp/news/news2000/nws000208.html (プレスリリース)  NTT-MEは、テレビを利用するネット端末「わくわくステーション」と、ネッ ト接続サービス「WAKWAK」をセットにし、端末配送時にインストラクターが設 置・接続、操作説明等を行う「わくわくステーションパック」を発売した。  端末は、日本電算機のネット端末「iBOX」をベースに、中高年層向けに文字 表示を大きくするなどの工夫を加えた。サービスはアナログ回線利用のベーシ ックセットとISDN回線利用のセットが選べる。代金はベーシックセット10時間 接続の場合、3年間の分割払いで2,980円/月(機器・設置料含む)、一括払いの 場合1,000円/月(機器・設置料5万8,200円)。  生活情報誌や大手百貨店と共催の体験会などを通して、パソコンの扱いが苦 手な主婦や中高年層に売り込む。初年度の販売目標は300万セット、3年後には 累計2,000万セットを目標としている。 ─────────────────────────────────── ----☆マイクルの視点☆----  上記のように「ネット端末」もマイクルの最大関心事である。かわら版でも 随時特集してきた。  029号「テレビ用インターネット端末はブレイクするか?」     http://www.micle.co.jp/kawara/kawara029.txt  036号「業務用インターネット端末はブレイクするか?」     http://www.micle.co.jp/kawara/kawara036.txt  049号「テレビ接続型ネット端末の“安易で杜撰”なビジネス戦略」     http://www.micle.co.jp/kawara/kawara049.txt  067号「非パソコン系ネット端末の話題から」     http://www.micle.co.jp/kawara/kawara067.txt  そして、072号「ミドル・シルバーエイジ関連の話題から」で、今回のわく わくステーションパックに関連する、NTT-MEと日本電算機が設立した“パワー ドエイジ”協会について「この組織が売れないネット端末iBOXの販促のために 創られたと見るのは穿ちすぎであろうか」と解説した。     http://www.micle.co.jp/kawara/kawara072.txt  初年度300万セット、3年後累計2,000万セットを目標としているようだが、 法螺を吹くにも程がある。一体どこからそんな数字が出てくるのだろう。  上記かわら版で、日経産業新聞10月25日付の、米国のフリーPCビジネスに関 する記事を紹介「これこそミドル・シルバーエイジ向けビジネスの本質であろ う」と記した。  先週新聞記事の本文が見たいとのリクエストがあった。“地域”ビジネスへ のチャレンジを志す、今年定年退職を迎える一人の読者からである。で、再度 紹介したい。  「有料で会員数は700人と少ないがサービスを始めてから3ヶ月で黒字化し、 今年で3年目に入るKEPNETというプロバイダーがある。大手の半導体メーカー を退職した58歳のクリス氏が奥さんと二人で自宅の一室を使って運営する。広 告は一切ださず自分の友人の口コミで顧客を獲得する。結果として顧客の平均 年齢は45歳を超えるそうだ。  自分達と“同年代”の人と“地域”をキーワードに、大手にはできない顧客 の顔が見えるサポートを行うので、フリーPCも無料接続サービスも何も全く怖 くないと笑っていたのが印象的だった。」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●カセットからMDへ。次はスティックorカード? ─────────────────────────────────── ○携帯型MD、カセットを抜く  http://www.eiaj.or.jp/japanese/statistics/shipment/99/ship_12.htm  (日本電子機械工業会 民生用電子機器国内出荷統計)  携帯型の音楽プレーヤーで、ミニディスク(MD)を使う「MDポータブル」の昨 年の年間国内出荷台数が、カセットテープを使う「ヘッドホンステレオ」を追 い抜いた。ウォークマンが発売されてから約20年間主役の座にあったカセット が、デジタル録音のMDにその座を明け渡す。  国内のMDポータブルの年間出荷台数は96年に103万台だったのが、99年は265 万台に伸びた。ヘッドホンステレオは96年に420万台だったが、99年は264万台 に落ち込んだ。再生のみの「CDポータブル」は、96年が218万台、99年は220万 台とほぼ横ばい。 ─────────────────────────────────── ○ガム(スティック)が勝つか、切手(カード)が勝つか  〜ソニーVS松下・東芝・サンディスク、次世代メモリーカード戦争の行方〜  (日刊ゲンダイ Dailymail Business 1月26日号 http://www.ngendai.com)  ソニー陣営のガム型「メモリースティック」対、松下・東芝・サンディスク 3社陣営の切手型「SDメモリーカード」。携帯音楽プレーヤー始め様々な機器 の記憶媒体として、膨大な市場が期待される次世代メモリーカードを巡る両陣 営の戦いが、世界中のメーカー、ユーザーを巻き込み激しさを増している。  3社陣営には、マイクロソフト、コダック、トヨタなど71社が参加する。ソ ニー陣営にも、オリンパス、シャープ、富士通など有力メーカーが参加、米GM も次世代カーにメモリースティックを採用する。  どちらの陣営に乗るかは一大事。両陣営に名を連ねているメーカーも少なく なく、態度を決めかねている企業も多い。最後に笑うのはどちらか。 ─────────────────────────────────── ----☆マイクルの視点☆----  私は、ウォークマンを持ったことがない。CD・MDはもとより、カセットすら そうである。無論音楽は嫌いじゃない。かつてはカセットテープも自分で編集 したし、愛車のCDオートチェンジャーのJAZZアルバムが、無味乾燥な通勤時間 を癒してくれた。クルマ通勤の故であろうか。  CDを買い始めた頃から、カセットテープをほとんど使わなくなった。録音が 億劫になったのである。であるから、MDもまた使ったことがない。音楽をネッ トからダウンロードして携帯プレーヤーで聞くというスタイルは「おじさん」 属には適さないのだろう。  かわら版060号「メモリーカード市場でも反ソニー連合が」、064号「ネット 対応携帯音楽プレーヤー市場に、大手メーカーも続々参入!」で、次世代メモ リーカードを取り上げた。   http://www.micle.co.jp/kawara/kawara060.txt   http://www.micle.co.jp/kawara/kawara064.txt  WIAED NEWSにも、先週「スティックかカードか? 携帯音楽メモリ装置の開 発競争」と題した論評が掲載された。  http://www.hotwired.co.jp/news/news/3681.html  音楽専用でパソコン用に利用されない「MD」は、記憶媒体としては中途半端 である。近々メモリーカードやDVDが主流となるであろう。ソニーのプレステ2 はDVDプレーヤーとしても他陣営と激突する。  「ベータ対VHS」のビデオ戦争が、次世代メディアでも再来する。 ********************************************************************** 【お勧めホームページ、メルマガ】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●総合企業情報サイト「ComTrack」と「週刊ComTrack」  http://comtrack.net/  NTTコミュニケーションズが、企業やビジネスマン向けに提供しているサイ ト。企業のホームページが検索できる他、日経BizTechニュースや株価・投資 情報等が閲覧できる。  ビジネスマスターコーナーの「ビジネスマンのための役立つリンク集」は結 構重宝している。キャリアアップコーナーやスケジュールコーナーもあり。  「今週のちょっと見ておいた方がいいサイト」「米国ウェブビジネス百花繚 乱!」「話題の本はこんな本」などの情報が、毎週無料で配信されるメールマ ガジン「週刊ComTrack」もお勧め。 ********************************************************************** ◇電網かわら版『必読!マルチメディア』は、「読者登録&カンパ制」メール  マガジンです。電網企画会社「マイクルプラン」加入メンバー、及び読者登  録メンバーにマイクルより直接配信しています。 ◇配信の停止や配信先の変更は、下記メールアドレス宛ご連絡下さい。  wata@micle.co.jp ◇バックナンバーは下記URLでご覧いただけます。  http://www.micle.co.jp/plan/kawaraban.html ◇電網かわら版『必読!マルチメディア』の全文または一部の文章を、許可無  く転載することを禁じます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  ■□企画・制作・発行■□ (有)マイクル http://www.micle.co.jp/        231-0011 横浜市中区太田町5-69 山田ビル406             TEL:045-226-1597 FAX:045-226-1598 **********************************************************************