********************************************************************** ■□■ 電網かわら版『必読!ITメディア』 ■□■ 第 122号 2001年 9月10日発行 〜総配信数 1,950部 Thanks!〜 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇インターネット、情報通信、放送関連の話題を、氾濫する情報洪水の中   から厳選、平易かつ簡明に要約・解説してお届けします。                   by マイクル渡辺 info@micle.co.jp ********************************************************************** 【「くるまーと」の話題から】 ・第4回「車何でもアンケート」実施中 【最近のニュース&トピックスから】〜混迷続くIT業界〜 01.インフラ・サービス ・ケータイの月間純増数過去最低。需要の頭打ち鮮明に ・イーアクセス増資、ツーカー買収。米PEFは通信の救世主? ・Yahoo! BB、予約数100万突破するも開通済みユーザーは4万 ・SCN(So-net)、ジャスト子会社(JustNet)買収。プロバイダー再編始動 02.ソフト・コンテンツ ・携帯コンテンツビジネスに構造的な欠陥あり ・動画はブロードバンドのキラーコンテンツにはなりえない? ・ブロードバンドコンテンツで利益アップ狙うCATVインターネット ・手探りのBSテレビ通販。視聴数伸び悩みで低空飛行 03.ハード・端末 ・ゲートウェイ、日本から撤退 ・HP、Compaqを買収。“最後のPCメーカー”Compaqの終焉 ・NEC・松下、ソニー・エリクソン…、第三世代携帯、各連合の思惑は ・Lモード用電話機8万台に欠陥。NTT東西など交換・修理へ ・テレビ用ネット端末、ブロードバンド対応新機種投入で巻き返しへ ********************************************************************** 【「くるまーと」の話題から】 http://www.kurumart.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●第4回「車何でもアンケート」実施中 http://www.kurumart.com/present/  プレゼント企画として、8月30日より「第4回車何でもアンケート」を実施し ています。今回のテーマは下記の5つです。 ・欲しい車のイメージは? ・希望するボディタイプは? ・好きなボディカラーは? ・欲しい装備・用品は? ・購入の際重視する点は?  回答者には抽選で商品券(3000円分、20名様)をプレゼントいたします。ご協 力よろしくお願いいたします。(〜9月20まで) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【最近のニュース&トピックスから】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●インフラ・サービス ─────────────────────────────────── ○ケータイの月間純増数過去最低。需要の頭打ち鮮明に http://www.tca.or.jp/japan/daisu/index.html  電気通信事業者協会(TCA)によると、8月の携帯電話加入者総数は6471万台、 PHSは571万台で、移動電話全体では7042万台と、初めて7000万台を超えた。  携帯電話の月間純増数は、NTTドコモが27万件増、日本テレコム系のJ-フォン が18万件増、KDDI系のauが8万件増、同ツーカーが0.6万件減と、合計53万台増 にとどまり、統計を取り始めた96年以来最低となった。人口普及率が55%以上 になった結果、需要の頭打ちが鮮明になってきた。  ここ数ヶ月、auグループの純増数はJ-フォングループの約半分にとどまり、 8月末の加入数はau1170万台、J-フォン1093万台と、このペースのままで行く と早晩両社の順位が入れ替わる。NTTドコモは3806万台、外資系企業への売却が 取りざたされているツーカーグループは404万台。 ─────────────────────────────────── ○イーアクセス増資、ツーカー買収。米PEFは通信の救世主?  ADSLベンチャーのイーアクセスが8月末に発表した総額100億円の第三者割当 増資で、約40億円を出資し筆頭株主となる日本テレコムに次いで、米プライベ ート・エクイティ・ファンド(PEF)大手カーライル・グループが約30億円を引き 受けた。同テキサス・パシフィック・グループ系のニューブリッジ・アジアは、 KDDIとツーカーグループ3社の買収について交渉中。  米リップルウッドの日本長期信用銀行(当時)買収を機に、金融・不動産分野 を軸に活動してきた米PEFがここにきて一転、国内通信市場を「宝の山」とばか り投資攻勢に出ている。  豊富な資金を背景に、投資した企業を5年、10年かけて再建し、利ザヤを稼 ぐPEFは通信各社の救世主になるか?(日経産業新聞9月6日付記事より) ─────────────────────────────────── ○Yahoo! BB、予約数100万突破するも開通済みユーザーは4万 http://docs.yahoo.co.jp/info/pr/release/2001/0904.html  ソフトバンク・グループ3社は、9月1日に正式サービスをスタートさせたAD SLサービス「Yahoo! BB」の現状を発表した。予約数は100万人(契約を伴わない 予約者:101万人、契約を伴う本申し込み者:50万人)を突破したが、実際にサ ービス利用可能なユーザー数は4万人にとどまっている。NTT局舎内工事完了電 話局は首都圏中心に223局。  開通ユーザーに実施した速度テストの結果では、最大速度は500kから8Mビッ ト/秒までかなりのばらつきを見せた。平均速度は約3Mビット/秒。  Yahoo! BBは低料金と高速性を武器に一気に予約申込者を増やす一方、開局ス ケジュールや実際にサービスが提供される時期などについて、申込者への情報 提供が不十分な面が問題となっていた。  今後の計画としては9末までに全都道府県でサービスを開始し、12月末まで にNTT局舎内工事完了局を1,300局に拡大、全国の世帯カバー率が94%になると している。 ─────────────────────────────────── ○SCN(So-net)、ジャスト子会社(JustNet)買収。プロバイダー再編始動 http://www.so-net.ne.jp/corporation/release/2001/010905.html http://www.justnet.ne.jp/wonnews/0905.htm  「So-net(会員数124万人、業界6位)」を運営するソニーコミュニケーション ネットワーク(SCN)は、ジャストシステムの子会社で「JustNet(同25万人)」を 運営するウェブオンラインネットワークス(WON)を、10月1日に約18億円で完全 買収、子会社化する。当面は両サービスを並行運営するが、将来は両サービス を統合する。  ジャストは売却の理由を、ブロードバンド化に必要な多額の投資負担や、グ ループ全体の中でプロバイダー事業の位置付けが不明確となったなどとし、SCN は、会員増とネットワークの共通化によるコスト削減やコンテンツサービス統 合による相乗効果の発揮などとしている。  ネット時代の幕開けとなった90年代半ば、プロバイダー事業は有望産業とし て中小企業を含め4千以上の企業が参入を表明、富士通、NEC、松下電器、ソニ ーといった大手メーカーも続々参入した。  国内業界で始めてのM&Aとも呼べる今回の一件は、本業との相乗効果を狙 い参入したものの、市場競争激化でプロバイダー事業をもてあます大手事業者 の現実を象徴している。 ─────────────────────────────────── ----☆マイクルの視点☆----  新世紀に入り、混迷状況が一段と深まったようですね。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●ソフト・コンテンツ ─────────────────────────────────── ○携帯コンテンツビジネスに構造的な欠陥あり http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/OPINION/20010830/1/  携帯電話向けコンテンツ・サービスが花盛りである。着メロや壁紙、ゲーム や地図情報など様々なコンテンツがダウンロードして利用できる。  しかも、多くは月額数百円や1曲数十円などの料金を徴収する有料コンテン ツ。少額課金システムが整っていないインターネットとは異なり、携帯電話事 業者による課金代行の仕組みが整っているため、コンテンツ・プロバイダは容 易にビジネスに参入できる。  しかし、ユーザー・サイドから見るとこのビジネスは、大きな欠陥を抱えて いると言わざるを得ない。携帯電話機を交換した際に、購入済みのコンテンツ を新しい電話機に引き継げないからだ。同一事業者の新機種に機種変更する場 合や、不具合時に回収・交換する場合も同様。  その理由は、コンテンツの著作権問題にある。違法コピーは防止しなければ ならないが、正当なコンテンツ購入者を確認して事業者がコンテンツをコピー する仕組みは構築できるはず。このままではユーザーではなくコンテンツ・プ ロバイダを向いて商売をしていると言われても仕方ない。 ─────────────────────────────────── ○動画はブロードバンドのキラーコンテンツにはなりえない? http://pcgaz.nikkeibp.co.jp/pg/pcgaz/minicol/2/col_72.shtml  ブロードバンド接続ユーザーが増えると、次はコンテンツをどうしようとい う話になるが、どのコンテンツプロバイダーもこれといった決定打を見つけら れず、手探り状態の運営が続いている。  目玉になると思われていた動画ストリーミングを声高に推す人も少なくなっ た。いくら滑らかな動画がストレスなく鑑賞できるといっても、DVDのような迫 力ある画面を見なれた人にとっては「なにこの小さな画面は?」ということ。  そもそも、誰もが楽しめるような動画コンテンツをインターネットで配信す るというのも馬鹿げた話ではある。万人受けする=最大公約数的なコンテンツ を作ろうとすれば、テレビの高視聴率ドラマやバラエティー番組のような内容 になる。そのようなコンテンツはテレビに任せておけばいい。  インターネットの本質を考えたとき、ラストワンマイルがナローバンドであ ろうがブロードバンドであろうが、そこでやりとりされる情報は、個人と個人 のつながり(コミュニケーション)を大切にしたものでないと魅力的ではない。 一方的な情報発信だけではすぐに飽きられてしまう。 ─────────────────────────────────── ○ブロードバンドコンテンツで利益アップ狙うCATVインターネット http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/2001/0831/athome.htm  アットホームジャパンは、CATVインターネットサービス「@NetHome」におけ るコンテンツ分野の取り組みを強化する。現在、売上のほとんどを占めている インターネット接続サービス部分は利益率が薄いため、ブロードバンドコンテ ンツを含むソリューション全体で利益を上げるのが狙いだ。  接続サービスは、加入者が増えれば売上も増えるかわりにインフラのコスト も増えてしまう「コストプレッシャーの強い構造」で、接続サービスではほと んど利益が出ない結果に陥る。  一方、同社がユーザーに対して行なったコンテンツの評価アンケートによる と、月額1,350円の価値があるという結果が出たという。ユーザーから高く評価 されているコンテンツ分野が軌道に乗れば、利益率も高く、売上の増加に期待 できるというわけだ。 ─────────────────────────────────── ○手探りのBSテレビ通販。視聴数伸び悩みで低空飛行  見るテレビから使うテレビへ−−。双方向性を売り物にしたBSデジタル放送 が昨年12月に始まって9ヶ月。視聴者数の伸び悩み(*)で、使うテレビの代表格 とも言える通信販売が低空飛行を続けている。  在京民放系各局始め現在10社以上がBSデジタル通販で競っているが、採算に は程遠い。売り上げの伸び悩みに加え、システム開発費やコンテンツ開発費な ど通常のテレビ通販以上にコストがかかる。成功の秘訣は、費用のかさむIT技 術に頼らずコストを極力抑えること…。(日経流通新聞9月4日付記事より) (*) ・受信機出荷台数は7月末で累計70万台弱 http://www.jeita.or.jp/japanese/stat/shipment/2001/index.htm ・WOWOW、デジタルBS放送の加入者数は8月末で約12万件。依然低水準続く http://nnm.nikkeibp.co.jp/nnm/2001/0109/NNM20010903-001.html ・スカイパーフェクトの加入件数、8月は個人契約ベースで3万4000件増 http://nnm.nikkeibp.co.jp/nnm/2001/0109/NNM20010905-002.html ─────────────────────────────────── ----☆マイクルの視点☆----  使用中のイーアクセス&ドリームネットのADSLは、時たま回線スピードが200 〜300kbpsに低下するなどの問題は相変わらず解消されないものの、このところ 接続不能などは発生せず、まぁ快適に使っています。(^J^)  アダルト系サイトでも大容量画像や動画提供サイトが増えています。しばら くご無沙汰していましたが、ADSL導入を機にアクセスしてみました。  ネット初心者時代の苦労を再び味わうことになろうとは。現状では、おじさ んにはハードルが高すぎるようです。(^^;) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●ハード・端末 ─────────────────────────────────── ○ゲートウェイ、日本から撤退 http://www.gw2k.co.jp/  米ゲートウェイは、日本を含むアジア市場からの撤退を含む体制の変更を発 表した。日本ゲートウェイは閉鎖され、全マーケティング・営業活動を終了す るが、既存顧客のサービスとサポートは引き続き行う。  同社は7月に発表した第2四半期決算で、売上高が前年同期比32%減の15億 ドルとなるなど、PC需要の停滞の影響を受け、苦戦を強いられていた。 ─────────────────────────────────── ○HP、Compaqを買収。“最後のPCメーカー”Compaqの終焉 http://www.compaq.co.jp/press/press699.html  コンピュータ・メーカー世界第2位の米Hewlett-Packard(HP)が、同第3位の Compaq Computerを買収する。買収金額は約250億ドル。買収方法は株式交換方 式をとり、2002年前半に完了する予定。  2000年度の売上高はHPが470億ドル、Compaqが400億ドル。世界第1位の米IBM は900億ドルで、IBMに迫る規模の巨大コンピュータ・メーカーが誕生する。  HPとCompaqでは製品系列の面でかなり重複するため、全分野に渡っての製品 系列の整理・統合が行われ、それに伴う組織体制の全面刷新が実施される。  解説記事については、PC Watchの「“最後のPCメーカー”Compaqの終焉」が お勧めです。 http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/article/20010905/hot163.htm ─────────────────────────────────── ○NEC・松下、ソニー・エリクソン…、第三世代携帯、各連合の思惑は  ソニーと携帯電話端末世界3位のスウェーデン・エリクソンは、携帯電話端 末事業の統合で正式合意した。第三世代サービスの幕開け、世界的な携帯電話 需要の冷え込みを背景とする市場のうねりは、世界的な合従連衡を加速する。  「日の丸連合」で世界に挑む松下・NEC、開発・販売提携を組む東芝・独シー メンス陣営など、第三世代の覇権をかけた戦いが本格化する。  国内シェアで1・2位を競う松下通工、NECの販売台数を合わせても世界市場 では8%程度。日本メーカーは海外市場を制覇できるのか、それとも技術力を 吸い上げられるだけで終わるのか、提携戦略の成果が明らかになるのはそう遠 い日ではない。(日経産業新聞8月29日付記事より) ・松下とNECが第3世代携帯電話端末で提携 http://www4.nikkeibp.co.jp/NCC/news/ncc2442.html ・エリクソンとソニー、携帯電話端末事業の合弁会社設立に正式合意 http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200108/01-0828/ ─────────────────────────────────── ○Lモード用電話機8万台に欠陥。NTT東西など交換・修理へ http://www.ntt-east.co.jp/release/0108/010830.html  NTT東日本と西日本、NEC、松下電器産業、シャープ5社は、NTT東西による固 定電話のインターネット接続サービス「Lモード」に対応した電話機のソフトに 欠陥が見つかったと発表した。利用開始から一定期間が過ぎると同サービスが 使えなくなるため、各社は欠陥機種の無償交換やソフトの書き換えを行なう。 ─────────────────────────────────── ○テレビ用ネット端末、ブロードバンド対応新機種投入で巻き返しへ http://www.ntt-me.co.jp/news/news2001/nws010830.htm  エヌ・ティ・ティエムイー(NTT-ME)は、リモコン操作でインターネットが楽 しめるテレビ用セットトップボックスの新機種「わくわくステーションU」を 発売した。日本電算機も同様機種をモデルチェンジ、全てを一新した「iBOX-2」 を発売した。いずれも、ブロードバンド時代に向けて接続機能や動画再生機能 を強化、CPUなどをスペックアップしている。  家庭用のテレビで手軽にインターネットが楽しめるとして、普及が期待され たネット端末だが、操作性などの問題により僅か数万台の販売にとどまってい る。新機種投入により日本電算機は初年度25万台、NTT-MEは同10万台。来年度 は100万台の出荷を目指す。 ・放送と通信の融合を一気に加速〜家庭のテレビが映画館に「わくわくステー  ション・シリーズ」2機種新発売!〜"Tモード端末"充実のラインナップ〜 http://www.ntt-me.co.jp/news/news2001/nws010830.htm ・日本電算機がブロードバンド対応「iBOX-2」リリ-ス http://www.jcc.co.jp/new/ibox2/index.html ─────────────────────────────────── ----☆マイクルの視点☆----  一昨日、オフィスとして使っているリビングルームから、消毒液のクレゾー ルのような異臭が突然発生した。近くの病院から臭ってくるのでは?、台所や 洗面所の何かに問題が?、テレビやビデオ、コピー機、FAX、そしてパソコンは などとあれこれ発生源を探し回った。  結果、2つのCRTディスプレーのうち、ノートPCに接続しているCRTが発生源 であった。PCのスイッチは切ってあるもののCRTは常に待機状態である。直ちに 電源を切って、火災など事なきを得た。側にいたからいいものの、留守にして いたら大事になっていたかも分からぬ。  CRTは6年ほど前に購入した富士通のFMVデスクパワーのセット品である。PC 本体は既に使っていない。ネットで検索するとCRTの異臭や白煙発生などの問題 はままあるようである。  製品寿命と割り切るには釈然としないが、CRTが無くなって部屋がスッキリし たのも事実である。異臭は未だ消えない。(>_<) ********************************************************************** ◇電網かわら版は、『まぐまぐ(ID:0000005947)』『Macky!(ID:0079)』  『melma!(ID:m00017577)』で発行しています。 ◇配信の停止や配信先の変更は、下記でお願いいたします。バックナンバーも  ご覧いただけます。 http://www.micle.co.jp/kawara.htm ◇内容および広告掲載等のお問い合わせは、 info@micle.co.jp へ。 ◇電網かわら版『必読!ITメディア』の全文または一部の文章を、許可無く転  載することを禁じます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □■ 企画・制作・発行 (有)マイクル http://www.micle.co.jp/ ■□ 〒242-0006 大和市南林間2-8-12-203 046-271-3336(Tel),3337(Fax) **********************************************************************