悪夢のシナリオ2−その後の動き− |
前段の「悪夢のシナリオ−その背景−」をアップしてから2ヶ月が過ぎんとしている。前回指摘したように、乱売、そして加入者増は益々激しさを増し、悪夢のシナリオへの道がいよいよ現実味を帯びてきた。 この間の通信業界の主な動きは以下のとおりである。移動体分野だけでなく、第3章の「業界再編の行方」に関連するであろう、通信業界全般にわたる出来事について新聞記事を中心にまとめてみた。 |
シナリオ1…○(60%)来年度から安定成長に移行 2000年に携帯+PHSで3500万台前後。携帯のほうが収益体質に優れ料金値下げ余力有り。PHSは苦しく垂直統合が意外に早く進む可能性も。 |
シナリオ2…△(30%)急成長続き通常電話と肩を並べる 現在のペースが続けば6000万台に。音声、簡単なデータ通信は移動電話主役。固定電話は動画像伝送などマルチメディア主体に。再編は移動体軸に。 |
シナリオ3…×(10%)需要一巡で成長鈍化 3000万台弱に。ドコモが他社を駆逐し再編不可避。 |
KDD…強く反対。公正競争問題未解決のままでは、地域網独占状態をそのまま国際市場に持ち込むだけ。今後ワールドパートナーズの中で主導的役割を発揮。 |
IDC…単なる反対ではない。世界の潮流を直視すべき。NTTは国益面からも国際分野で活躍すべきで、KDDの国内参入以前に長距離NCCが国際に参入、これをトリガーに国際系はアライアンスの嵐が。さらに進めば合併も。 |
ITJ…反対。現状では3500億の市場に過当競争を招くだけ。分離された長距離会社が参入しても、これに対抗するには合従連衡しかない。ITJの株主にはBT、仏テレコムが参画、具体的な行動は来春以降に。 |